横須賀市野比と言えば、「ドラえもん」の主人公的キャラである「野比のび太」の名前の由来になったという説があるが、そこに部落があることはあまり知られていない。
最寄り駅はYRP野比駅。YRP(横須賀リサーチパーク)は駅の北西にあるが、部落は逆方向の南東にある。小字名は「中村」、1934年当時は11戸とちいさな部落である、
部落は小高い場所にあり、坂道の上にある。道は広くはないが、中型トラックなら通れるくらい。このような場所は横須賀ではありふれており、あまり部落という感じはしない。
見るからに金持ちそうな家があり、古い家もあるが、全般に新しい家が多い。家の窓からは海を見渡すことができ、駅は十分に歩いていける距離なので、立地は悪くない。むしろ、いい。
神権連の機関紙、『人権のとも』2007年12月15日号には、横須賀の「B地区」として紹介されている。
『人権のとも』に掲載された、地区内の白髭神社の写真。
これが、その神社である。
意外に立派な神社で、境内の林は天然記念物に指定されているという。
神社の前には広場があって、地域の様々な行事が行われる。
その行事の1つが「中村の虎踊り」。以前、阿波市吉野町の秋祭りの動画を紹介したら、部落の子供を晒し者にしているなどとデタラメなことを言って発狂している人がいたが、この動画にも発狂するのだろうか。これはとても10軒程度の部落では維持できないレベルで、企業からも寄附があり、周囲の住民も祭りに集まって来ていると思われる。どう見ても融和してます。
神社から部落を見下ろす。
広場の横には立派な町内会館があった。
新しい家が立ち並ぶ中にも、田舎らしい民家があり、少しだけかつての部落の面影が垣間見えた。